指定校推薦 2020年度の分析&2021年度の予想

※本記事はYoutubeの台本をそのまま公開しております。ご了承ください。

この記事は約6分で読めます。

いきなりですが、はじめに今回の記事の結論からお話しようと思います。2021年度の指定校推薦は2020年度よりも厳しくなる、つまり指定校での入学が難しくなると予想しています。

2020年度の高校3年生は大学受験改革の初年度であり、さらにコロナまであって、本当に最悪の年と言われています。しかし、もしかすると今の高校2年生つまり来年度の受験生の方が指定校に関しては悪い年になる可能性があります。

あくまで、てんどー個人の予想ですが、なぜそのように考えたのか、その理由をこれからお話していこうと思います。

なお動画でも詳しく解説しておりますので、よろしければご覧下さい。

【指定校推薦落ちた人いますか?】2020年の指定校推薦の分析と感想&2021年の指定校を予想/来年も落ちることはないけど、指定校推薦が厳しくなる可能性はあります/大学受験・指定校推薦・不合格

「2020年、指定校で落ちる子が出る」と言われていた2つの理由

まず私たちの塾教学舎の生徒で2020年に指定校を受験した子たちの結果ですが…全員合格しました!教学舎は30年以上の歴史があるんですけど、これで創立以来、指定校全員合格の記録を更新です!

指定校で受験した子は合格するのが2019年までの普通だったんですが、「2020年は指定校で落ちる人が出る」っていろんなところで言われていたんですね。Youtubeでもそのように話している方がたくさんいましたし、他のSNSや高校の先生もそのように言っている方が結構いたようです。

私自身は、「いきなり落とすなんてありえないでしょ」と思ってはいたんですけど、今年に限っては不確定要素が多すぎて、正直どうなるか分からずすごく不安でした。だから、教学舎の生徒が全員合格して本当にほっとしています。

「今年の指定校は落ちる」と言われていたのにもちゃんと理由があって、その主なものがこのふたつなんですね。

  1. 大学受験改革の初年度であり、今年から推薦でも学力検査が必須になった。
  2. 指定校の希望者が例年より多く、募集人数を超えた受験生が殺到した。

それぞれ解説していこうと思います。

大学受験改革の初年度であり、今年から推薦でも学力検査が必須になった

2020年から推薦および総合型選抜は、面接の他に小論文や口頭試問などが必ず実施されるようになりました。つまり大学側からすると、指定校の生徒を落とす口実がひとつ増えたということになります。

そもそも指定校で不合格を出すというのは、本当に大変なことなんですよ。これは指定校を受験した生徒が実際に受験会場で言われた話なんですが、指定校で不合格にする場合、大学の学長レベルの方がその高校に訪れて、校長先生に不合格の理由を説明するそうです。

つまり誰もが納得する理由がなければ、絶対に不合格になるということはないのが、指定校推薦であり、高校と大学の信頼関係で成り立っています。ただ今年からその不合格にする理由として「学力試験の結果が悪い」というものが加わりました。

これは誰もが納得できる理由ですよね。「大学の勉強についていけるだけの学力がないから不合格です。」と言われたら、何とも言えませんから。それで2020年は落ちる子が結構いるかもしれないと言われるようになったと思います。

指定校の希望者が例年より多く、募集人数を超えた受験生が殺到した

指定校希望者が増えた理由、これは受験改革も原因だと思いますが、一番の原因はやっぱりコロナですね。先が見えない状況に、せめて受験だけでも早めに終わらせたいと考える高校生とその保護者の方々が、志望を下げてでも、もっとも確実性の高い指定校にこだわった結果だと思います。

あともうひとつ、これはコロナも受験改革も関係ないんですけど、最近教学舎に入会する子の保護者の方々が「なんとかこの子には推薦で大学に行って欲しい」とおっしゃられる方がとても多いんですね。

そういう方はだいたいお兄さんまたはお姉さんが大学入試の一般受験でものすごく苦労したと。いわゆる定員厳格化の直撃世代ですよね。その世代の弟・妹がちょうど今年・来年ぐらいに大学受験だったので、それも指定校の希望者が増えた原因じゃないかなと思っております。

2020年、指定校で落ちた子はほとんどいない

ただですね、いろいろな大学の指定校の結果を調査しましたが、結局指定校で不合格を出している大学はほとんどありませんでした(1名不合格になっている大学が1校だけありました)。

仮に2020年に指定校でたくさんの不合格者が出ていたら、それなりにニュースになると思うんですが、そのようなニュースも今のところ聞いておりません。

ですから2020年もやっぱり例年通り、指定校で落ちた子はほとんどいないと思っております。そうすると2つ疑問が残ります。

  1. 学力試験が悪かった生徒は、なぜ落ちなかったのか?
  2. 指定校で定員以上の合格を出した場合、どこで入学者の数を調整するのか?

それぞれ解説していこうと思います。

学力試験が悪かった生徒はなぜ落ちなかったのか。

指定校推薦というのは高校と大学の信頼関係で成り立っています。「うちの大学にいい子を入れて下さいね。そうすれば来年も指定校の枠をご用意しますよ。」ということですね。

それが今年から始まった学力試験で、例えばとんでもなく低い学力の子が指定校で受験してきたら大学としてはどうするでしょうか。この子を今年不合格にしたところで、来年もまた同じような子が受験してきたら困りますよね。根本的な解決にはなりません。それにやっぱりどんなに学力が低い子でも、指定校で不合格にはしづらいと思います。

それではどうするか。方策は2つです。その高校からの募集を止めてしまう。または指定校の成績の基準を上げるという動きになるんではないかと思います。これが最初の方で話した、来年度の受験生の指定校が厳しくなるんじゃないかという話につながるんですね。

つまり来年度から指定校の枠を減らすかまたは基準を上げる大学が激増するんじゃないかとてんどーは予想しています。大学としても出来る限り質のいい学生を確保したいのは当たり前ですので、これは仕方がない流れだと思います。

指定校で定員以上の合格を出した場合、どこで入学者の数を調整するのか。

2020年に関しては、指定校で定員以上の合格者を出している大学は結構あると思うんですけど、これは公募推薦または一般選抜で調整する以外ないと思います。定員厳格化のために、定員を大きく超えた合格者を出せないのであれば、それしかありません。

ただ来年度以降は、やはり指定校の枠数を減らしたり成績基準を上げたりすることで、指定校で受験する生徒の数を調整してくるんじゃないかなと思います。

評定平均を少しでも上げておこう!

あくまで予想です。ですが、現高校2年生の皆さんは、こうなる可能性つまり指定校が減ったり成績の基準が上がる可能性もあると肝に銘じた上で、今後の勉強を頑張って欲しいと思います。ライバルに勝つために少しでも評定平均を上げることを心がけて下さい。

早めに危機感を感じることは、悪いことではありません。むしろ良い方向に向かうことの方が多いと思います。

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