今回は高2から高3へ上がるときの教科選択において、後悔しない選択の仕方について解説していきたいと思います。
夏休みが終わるとすぐに、高校2年生は3年生の教科選択の本申し込みを行う場合が多いと思います。
ここで間違った選択をしてしまって、大学受験で困ったことになってしまう高校生ってめちゃめちゃいるんですよ。
今回の記事では、教科選択をする上での注意点を4つ解説していきます。
教科選択に悩んでいる高校2年生の方、またその保護者の方々は、ぜひ最後までお読みいただき参考にしていただければと思います。
なお動画でも詳しく解説しておりますので、よろしければご覧下さい。
教科選択における4つの注意点
①自由選択科目は出来る限り取らない
「自由選択科目」というのは取らなくても単位的には卒業が可能な科目のことです。
高校によっては自由選択科目がない高校もありますが、もし自由選択科目があるなら、それは極力取らないことをお薦めします。
なぜ自由選択科目を取らない方がいいのか。理由がふたつあります。
定期テストの数が増える
ひとつめの理由は、自由選択科目を取ると定期テストの数が増えるということです。
推薦での大学進学を狙っている子にとっては、定期テストの数は少ない方がいいんですよ。
勉強する教科を絞れますし、その自由選択科目で万一ひどい点数を取ってしまったら、成績が下がってしまいます。
一般受験の子にとっても、もしその自由選択科目で赤点なんて取ってしまったら、かなり面倒くさいことになりかねません。リスクは出来る限り減らした方がいいです。
自分の勉強時間が減ってしまう
ふたつめの理由、それは自由選択科目を取ることで、自分の勉強時間が減ってしまうことです。
例えば水曜日の午後の授業が自由選択科目の授業の日なら、もし自由選択科目を取っていなければ、その時間は受験生自身の時間になり、当然、好きな教科を勉強をすることができます。
高校の授業を否定するわけではないんですが、自由選択科目を取って後悔している子って実は結構多いんです。
後悔する理由でよく聞くのが「思っていた授業ではなかったから」という理由ですね。
高校の授業は塾や予備校の授業と違って体験授業がありません。
さらに塾は途中でやめたりすることができますが、高校の自由選択科目は一度取ってしまうと、1年間、途中でやめることは普通できません。
自由選択科目をどうしても取りたい場合は?
それでもどうしても取りたい自由選択科目がある場合は、その授業を担当する高校の先生は誰なのか?自分に合っている先生なのかを調べましょう。
さらに出来ればその先生に自由選択科目の授業はどのような授業を行うのかをしっかり聞いたうえで、取るかどうかを判断するべきだと思います。
②友達や先輩に相談してはいけない
何かわからないことがあったら、まず友達や先輩など身近で聞きやすい人に聞いてみるっていうのはよくあることだと思いますが、こと大学進学についてはそれは絶対に辞めた方が良いと思います。
友達は受験を経験したことがない
まず友達についてなんですが、「友達がこの教科取るから、私も同じ教科にしよう」とか「友達がこの教科がいいって言っていたからその教科をとろう」とか、もしこのような教科選択をしようとしている子がいれば、絶対にやめて下さい。
友達は一回も大学受験を経験したことがないんです。大学受験について、あなたと同じくらいかまたはそれに毛が生えたレベルの知識しかないんです。
友達が一番話しやすいし、共感できるのもわかりますが、大学受験に関しては友達に相談しない方がいいです。
先輩は自分一人の受験経験しか知らない
先輩もだめなんですか?大学受験を経験している先輩ならいいんじゃないんですかって考える子もいると思うんですけど、先輩もだめです。
なぜならその先輩は自分自身の大学受験しか経験していないからです。
結局先輩からの受験についてのアドバイスというのは、たった一人の大学受験の経験だけから得られた知識の上でのものに過ぎないんです。
必ず指導経験がある人に相談しよう
ですから、教科選択のアドバイスを求めるのであれば、必ず高校の先生または塾や予備校の先生のような、たくさんの受験生の大学受験を見てきて、指導経験がある人に聞かないと、有効なアドバイスというのはもらえません。
話しやすい人に聞くだけじゃダメです。ちゃんとしたプロの人にアドバイスを聞くべきだと思います。
③オープンキャンパスには出来る限り行く
これは大学の雰囲気を感じて来いとかそういう話じゃないんです。
その学部学科はどんなことを学ぶのか、その学部学科を卒業するとどんな職業に就くことが出来るのかを聞いたり体験したりして来て欲しいんです。
高校の先生や塾の先生も、学部学科の説明や職業などの話をしてくれたりすると思いますが、大学の先生が話すとですね、高校生に与える重みや厚みが全く違うんですよ。
そういう話を高校2年生の夏までに聞いた上で教科選択を行って欲しいんです。
学部学科を決定するリミットは高2の夏
高校生はけっこう勘違いというか分かっていない子が多くて、自分の進路を決めるのは高3になってからと思っている子が多いんですよ。
進路を決めるのは高2の夏がリミットで、その上で高3の教科選択を夏休み明けに行うんですよ。
ですからこの夏にオープンキャンパスに行けるのであれば行って、ちゃんと話を聞いてきて欲しいと思います。
理系と医療系は慎重に決めよう
特に理系と医療系の生徒ですね。
理系は数学と理科の選択で方向性がかなり変わるので、間違った選択をしないように慎重に決めて欲しいと思います。
また医療系については、かなり適性が問われる職業だと思います。
これもオープンキャンパスで体験などをすることで自分の適性を見極めることが大切だと思います。
④数学Ⅲまで取ることを恐れるな
正直、文系の子は教科選択でそれほど悩むことはないんです。
悩むとしたら社会の選択ぐらいで、でも日本史と世界史どちらを選んだとしても、受験できる学部学科に違いはほとんどありません。
でも理系は先ほども言いましたが数学Ⅲまでやるかやらないか、理科は何を選ぶかによって、受験できる学部学科がかなり変わってきます。
悩んでるならやっちゃいな!
数Ⅲまでやるかやらないか、悩んでいる子は結構いると思うんですけど、個人的には悩んでいるなら数Ⅲまでやってしまった方がいいと思います。
理由は数Ⅲまでやっておけば、かなり幅広い学部学科を受験することが出来るからです。
数Ⅲまでやっておいて、受験では数ⅡBまでしか使わなかったというのはよくある話ですし、たとえそうなったとしても数Ⅲまでやったことは数ⅡBにかなり活きてきます。
何が怖いって、この逆が怖いんですよ。
数Ⅲをやらない選択は実はリスキー
数Ⅲをやらない選択をしたにもかかわらず、途中で進路変更をしてやっぱり数Ⅲまで必要になったっていう子も実はかなり多いんです。
こうなるとかなり厳しいですね。
塾や予備校だけで数Ⅲをやろうと考え、実際やってる子もいると思いますが、高校で数Ⅲを取っていないというのは大学受験において、やはり大きなハンデとなります。
「学部学科が決まっていない理系」は数Ⅲをやるべき!
考えが軽い子だと「数Ⅲは難しそうだから、取らない」なんていう子もいるんですけど、それはだめです。
数Ⅲが必要ない学部学科を受験することが確定しているなら数Ⅲを選択する必要はありません。
でももし理系に進むんだけれど、まだ学部学科は完全には決まっていないというのであれば、数Ⅲを選択しておいた方が確実です。
ただ一応言っておきますが、数学があまり得意でない子は、数Ⅲは選択しない方が無難だと思います。
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