今回はですね、2022年度大学受験における指定校の出願基準において、前年より出願基準が上がった大学と学部、それと下がった大学と学部についてお話していこうと思います。
ただし今回の記事について注意点が3つあります。
まずひとつめ、今回の動画でお話する内容は、私たちの塾が近隣の高校を独自に調査したものです。
そのため今回お話する大学は、教学舎がある神奈川県の近郊にある大学に限ったお話になります。
基本的には関東圏の大学ですね。
注意点ふたつめ、今回出願基準が上がった大学や下がった大学の実名を実際に出してお話するんですけど、それはあくまで教学舎近隣の高校を調査した上での結果です。
他の高校では出願基準が変わっていない可能性も十分にあります。
注意点3つめ、出願基準の具体的な数字も高校によって異なりますので話しません。
あくまで出願基準が上がったか下がったかのみの言及となります。
この3点についてあらかじめご了承いただいたうえで、記事をお読みいただければと思います。
なお動画でも解説しておりますので、よろしければご覧下さい。
指定校の出願基準が上がった大学群
それでは、まず今年指定校の出願基準が上がっている大学群からお話していこうと思います。
大学群と言いますとみなさんGMARCHとか日東駒専とか大東亜帝国とか思い浮かべる方が多いと思いますが、このどれでもありません。
今年出願基準が上がっている大学群はですね、四工大です。
四工大の出願基準が上昇
つまり芝浦工業大学、工学院大学、東京電機大学、東京都市大学の4校ですね。
ただですね、ごめんなさい、実は工学院大学と東京電機大学と東京都市大学については基準が上がっていることは確認したんですけど、芝浦工業大学については指定校が来ている高校がうちの塾の近くになくて、確認していません。
ですから正確には4工大の出願基準が上がっていますとは言えないんですけど、四工大の中の3校については上がっています、4分の3はあがっていますよという話ですね。
特に工学院大学については、ほぼほぼすべての学部学科で出願基準が上がっていました。
東京電機大学は情報系と建築系の学部学科で、東京都市大学については情報系の学部学科で基準が上がっていましたね。
今後の不況に向けて、理系人気の表れか
去年はコロナ禍のために、ほとんどの大学で志願者がだいたい10~15%ほど減っていたにもかかわらず、四工大については志願者の数がそれほど減っていなかったんです。
今後の経済的不況を考えると、これから理系志望者はどんどん増えていくと思われます。
それを見越して大学側も強気に基準を上げたのかもしれません。
単に以前指定校で入学した子が学力が足りていなかったから、それを大学側が反省して基準を上げたとも考えられます。
文系の指定校より理系の指定校の方が大学の勉強についていくのが厳しいとよくYoutubeのコメント欄で意見をいただきますしね。
とにかく四工大、特に工学院大学を指定校で申し込む予定だった子は、指定校の一覧が配られたら、出願基準の数字をしっかりチェックするようにして下さい。
出願基準が上がっている学部学科は
次に、今年出願基準が上がっている、今度は学部学科のお話ですね。
その学部学科はですね、工学部、特に情報系の学科と建築系の学科です。
情報・建築系の基準が上昇
先ほども話しましたが、四工大だと東京電機大学が情報系と建築系の学科で、東京都市大学が情報系の学科で基準が上がっています。
他にも法政大学の理工学部も基準が上がっています。
またちょっと偏差値は落ちますが、関東学院大学の建築や東京工芸大学の各学部も基準が上がっていました。
望まれているのはバランスのいい学生?
今まで塾講師としてたくさんの理系の生徒を見てきましたが、理系の子って学力が偏っている場合が多いんですね。
数学は異常にできるけど、英語は全くできないとかですね。
偏差値が低めの大学において理系の指定校の出願基準が上がったというのは、偏りが少ない、もう少しバランスが取れている学生を大学側が望んでいるということなのかもしれません。
理系の子は英語を頑張った方がいいですよ。
出願基準が上がっている他の大学
次に出願基準が上がっている他の大学を2校紹介します。
1校目:神奈川大学
特に国際系の学部学科に関しては出願基準が上がっていました。
今年からみなとみらいにキャンパスが出来て、今非常に人気を伸ばしている大学です。
ただ国際系の学部学科はコロナのせいで今受験者が減っていて、神奈川大学の国際日本学部も去年は一般選抜の志願者を大幅に減らしています。
それにもかかわらず、指定校の出願基準を上げてきたというのは、この学部では質の高い学生を確保したい、看板学部にしたいという大学側の姿勢の表れではないかと思います。
2校目:関東学院大学
高校によって上がっている学部学科がバラバラなんですが、けっこう多くの学科で基準を上げてきています。
関東学院大学も神奈川大学と同様、新キャンパスが横浜の関内駅前にできます。
ただこちらは2023年オープンなんですけどね。
立地的にはかなり利便性が高いキャンパスです。
神奈川大学と関東学院大学のように、新キャンパスを設立する大学については、指定校の基準は注意しておかなければいけないかもしれませんね。
出願基準が下がった大学は
それでは最後に、出願基準が下がった大学についてお話しようと思います。下がった大学は2校紹介致します。
東京工科大学
去年もこのような指定校の基準が上がった大学と下がった大学を調べたんですが、その中で、東京工科大学は去年基準が上がった大学のひとつだったんですね。
それが1年で下がるという。
下げざるを得ない何かがきっとあったのか、もともと基準の上げ下げが激しい大学なのか。
どうなんでしょうね。分かりませんけどね。
東京農業大学
これは、去年の農学・生命科学系の不人気が原因ではないかと思います。
去年はコロナのせいで国際系の志願者が大幅に減ったことは結構知られてるんですけど、実は農学・生命科学系もかなり志願者を減らしてるんですね。
今年もその傾向は続くと思われます。
ですから指定校で学生を集めに来ているのかなと。
ちなみに玉川大学の農学部の指定校も高校によっては基準が下がっていました。
指定校的には狙い目かもしれませんが、生命科学系は就職がちょっと微妙と言われていますので、今後の不況を考えると避ける子が増えるのも仕方ないと思います。
さいごに
今回は指定校の出願基準が上がった大学や下がった大学などを紹介してまいりました。
文系の大学、学部学科については、今年は出願基準の変更というのは少なかったと思います。
特にGMARCHや日東駒専のような有名大学は、毎年ほとんど変わっていないんじゃないですかね。
逆に理系、特に今年に関してはやっぱり情報系の学部学科における出願基準の変更が目立ちました。
情報系を志望する子は今後もどんどん増えていくことが予想され、中堅以下の大学でも情報系学部の指定校の出願基準は上がってきています。
情報系を指定校で希望している子は、バランスよく勉強をして評定平均を上げることを心がけて下さい。
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