2021年度のGMARCHはどうだったのか

※本記事はYoutubeの台本をそのまま公開しております。ご了承ください。

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今回は今年の2021年度大学入試における志願者数、特にGMARCHの志願者数について振り返っていきたいと思います。人気のGMARCHの中でも、今年は志願者数が大きく減った大学もありました。なぜ志願者数が減ったのか、逆にGMARCHの中で志願者数を増やした大学はどこなのか、についてお話していきたいと思います。

なお動画でも詳しく解説しておりますので、よろしければご覧下さい。

【大学入試 結果速報】GMARCHで志願者が減った大学・増えた大学/2021年度一般選抜における各大学の志願者数の傾向を解説/学習院大学・明治大学・青山学院大学・立教大学・中央大学・法政大学・上智大学

2021年度大学入試全体の志願者数について

今年は国立大学が約3%、私立大学が約10%と大きく志願者数を減らしています。ただこれはある程度予想されていました。

18歳人口の減少、浪人生の減少、コロナによる地元志向の受験生の増加など志願者が減る要因がたくさん揃っていたんですね。ですから今年は特に偏差値上位の大学については、例年よりも合格しやすかったというお話を聞いております。

「滑り止めの大学」が今年は難しかった?

逆に例年であれば安全圏と多くの人が考える大学が、今年は非常に受かりづらかったようです。うちの塾の生徒でもいたんですが、大学の合格発表は、たいがい滑り止めの大学が一番早く発表されます。それで滑り止めの大学に落ちてしまって、滑り止めに落ちているようじゃ他の大学になんて受かるわけないと、早々に専門学校を調べ始めたそうなんです。そしたら不合格だった滑り止めの大学よりも上位の大学はほとんど受かっていたそうです。

うちの塾の生徒に限らず、今年はこんな受験生がきっといたんだろうなと思います。滑り止めとして人気の大学というのはあると思うんですけど、今年は特にそういう大学に受験生が集まったと思います。

GMARCHの中で志願者が減った大学について

減ったのは明治大学・青山学院大学・中央大学・法政大学の4校です。全体の志願者数が減っているので、この4校の志願者が減っているのも不思議ではありません。ただこの中でも特に青山学院大学の志願者数が大きく減少しています。前年度と比べておよそ30%ほど減らしていますね。

青山学院大学が大幅に志願者を減らした理由

青山学院大学は経済学部を除いて、今年から入試の方式を大幅に変えています。共通テストの成績と大学独自の試験で合格不合格を決める国公立大学と同じような入試形式にしたんです。

それで青山学院大学の受験を避けた受験生はやはり多かったようです。ただ、今年から共通テスト+独自試験という形に変えたのは青学だけではなく、上智大学もこの形に変えています。しかし上智大学は前年度と比べて志願者の数は増えています。

青学と上智の違い

上智大学は去年まで多くの私立大学が取り入れていたセンター試験利用入試を行っていませんでした。要はセンター試験だけで合否を判定するという方式で、今年からは共通テスト利用入試と一般と呼ばれています。上智大学は今年から、共通テスト+独自試験の方式とは別に共通テスト利用入試も取り入れました。

そうしたら、今年はコロナのために各大学の共通テスト利用入試が非常に人気になりました。共通テストの結果だけで合否が出るため、試験会場までいかなくて済むので、コロナの感染予防という点でとてもいいですよね。

ですから上智は去年までゼロだった共通テスト利用入試の志願者が、今年純粋に増加した分、全体の志願者数が増えたのだと思います。青学はすでにこの方式を採用していましたからね。この方式での志願者は前年より増えたかもしれませんが、全体として志願者はマイナスになったようです。

逆に言うと、今年の青学はかなり狙い目の大学でした。国公立大学を志望していた受験生、それと共通テストで高得点を取れた私大専願者にとっては、とてもおいしい入試だったんじゃないかなと思います。

GMARCHで今年志願者数が増えた大学について。

これは学習院大学と立教大学です。学習院大学は上智大学と同じで、今年から共通テスト利用入試を始めたからですね。去年までゼロだったものが、今年大きく増えた分、全体の志願者数がプラスになったようです。

立教大学の受験改革

立教大学は今年から一般選抜に大きく2つの変更がありました。

ひとつめ、すべての学部の受験を全学部日程のようにすることで、受験日程を複数用意し、日程的に他の大学との併願がしやすくなったこと。

ふたつめ、英語の試験を共通テストまたは外部の英語検定を利用する形にしたことで、受験生は立教大学の個別の英語対策を行う必要がなくなり、その分の時間を併願校の対策にあてられること。

つまり立教大学は他大学との併願を徹底的にしやすい形にすることで、志願者の数を増やすことに成功したのだと思います。実際、うちの塾の生徒も空いている日程があったので、立教を受けてみようという子がいました。

ただ受験生が増えた分、当たり前ですけど大分受かりづらくはなったようです。今年に関しては、英検2級しか持っていないのでは相当厳しかったようですね。

来年、2022年度ですね、立教の受験を考えるのであれば、英検準1級もしくは共通テストの英語で9割程度必要になると考えると、ハードルがかなり上がります。来年の志願者数がどうなるか気になるところです。

来年度の一般選抜において重視すべきこととは何か

ここまで、GMARCHの志願者数の増減についてお話してきました。特によく出てきたワードにお気づきでしょうか…。そう共通テストですね。

青山学院大学・上智大学そして早稲田大学は、今年からメインの受験方式を共通テスト+独自試験に変更しました。また立教大学も個別の英語試験は行わず、英語はすべて共通テストか外部の英語検定を判定に利用します。

共通テストより前のセンター試験の頃は、私立大学志願者はセンター試験をあまり重視していませんでした。センターで点が取れなくても、個別入試で受かればいいという考えですね。でもこれからは違います。

共通テストをメインの受験方式に利用する私立大学は、今後さらに増えていくのではないかと思われます。それに今年の青山学院大学のように共通テスト+独自試験の入試方式を採用する大学は、来年も狙い目になる可能性が高いと思います。

現役の受験生の方は、今はまだ基礎を固める時期だと思いますが、基礎固めが終わった後、たとえ私立専願だとしても、共通テストの対策をしっかり行うようにしてください。そうすることで狙える大学の幅が広がり、上位の大学に合格できる可能性がかなり上がると思います。

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