2021年度入試の日東駒専はどうだったのか

※本記事はYoutubeの台本をそのまま公開しております。ご了承ください。

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今回は2021年度入試における、日本大学・東洋大学・駒沢大学・専修大学、いわゆる「日東駒専」の志願者数についてお話していこうと思います。

2021年度は大学入試全体の志願者数が約10%ほど減少しています。ですから基本的にはどの大学も10%程度は志願者数が減っていて不思議はないんですが、今回お話する日東駒専の中には逆に志願者数を増やした大学が存在します。

今回はですね、日東駒専の各大学において志願者数の前年比が多い順に順位をつけ、ランキング形式で皆さんにお届けしようと思います。

なお動画でも詳しく解説しておりますので、よろしければご覧下さい。

【2021大学入試結果】日東駒専で志願者が減った大学・増えた大学/2021年度一般選抜における各大学の志願者数前年比をランキング形式で紹介/日本大学・東洋大学・駒澤大学・専修大学

最近の日東駒専の受験事情

ランキングを発表する前に、まずは最近の日東駒専の受験事情から、解説していきたいと思います。

大学の定員厳格化のために、私立大学は5,6年前から一般入試で合格することが本当に難しくなってしまいました。そうすると、浪人を望まない受験生は滑り止めの大学をたくさん受けるようになり、さらに滑り止めで受ける大学のレベルも下がります。

例えば、定員厳格化以前なら、早慶レベルを受験する子の場合、滑り止めは普通GMARCHレベルの大学でしたが、定員厳格化以降は、そのさらに下、つまり早慶を受験する子が日東駒専レベルの大学を滑り止めとして受験する場合も出始めました。

特に2020年度入試、一昨年の入試ですね、その年はセンター試験が最後の年で、余計浪人を避けたがる受験生が増え、併願校として、日東駒専の志願者が大幅に増えた年でした。この背景をご理解いただいたうえで、これから発表するランキングを参考にしていただければと思います。

日東駒専 志願者前年比ランキング2021

第4位 日本大学 約86%

まず第4位、日本大学で前年比約86%です。コロナが原因の減少分も、もちろんあると思いますが、一番の原因は、前年度の揺り戻しではないでしょうか。話は2018年にさかのぼります。

2018年に日本大学では大きな事件があったんですね。そうアメフト部の事件です。その事件がすべての原因というわけではないと思いますが、2019年度の大学入試において、日本大学は志願者数を大きく減らしています。志願者が減ると当然倍率は低く出ます。

翌年2020年度の大学入試、この年がセンター最終年で浪人を避けたい受験生がたくさんいました。そういう子たちは併願校を増やします。日本大学の前年度の倍率をみて、「おっ倍率低いじゃん」となり、日本大学を併願校として受験したんですね。

実際2020年度の志願者数は、日本の全大学の中で1位が近畿大学、2位が日本大学でした。つまり2020年度入試における日本大学の倍率は、かなり高めに出てしまうわけです。

そして2021年度の入試ではこの高めの倍率をみて、日本大学の受験を避ける子が増えてしまい、前年度より志願者が減ってしまったというわけなんです。

ここまで説明してきましたが、この倍率の上がって下がってというのは受験においては当たり前のことで、毎年繰り返すものなんですね。今年に関してはコロナのために全体の志願者数が減ってしまったこともあり、そのせいで揺り戻しの幅が少し大きくなったということだと思います。

第3位 東洋大学 約88%

続きまして第3位、東洋大学で前年比約88%ですね。コロナの減少分を考慮に入れたら、そこまで志願者が減っているようには見えませんが、実は2年連続の減少なんです。

東洋大学は2019年度に一度志願者がドカンと増えているんですよ。2019年度の日本大学の減少分がそのまま東洋大学に移行したのかもしれませんね。

それで2020年度はその影響を受けて、志願者数を前年からかなり減らしています。前年度の80%ぐらいでしょうか。

そうすると2021年度は逆に志願者を増やしそうなもんなんですけど、コロナが原因だと思いますが、増えずにさらに減ってしまいましたね。

東洋大学の共通テスト利用入試に関しては、志願者数は去年より増えていたと思います。共通テスト利用だと試験会場に行かずに済みコロナの感染予防になるからということで、今年は多くの大学でこの方式が人気になっていましたね。

学部別にみてみるとやっぱり国際学部と国際観光学部が大きく志願者を減らしていました。あと理系の学部も全体的に減っていましたね。それと中期・後期入試での志願者数も去年より明らかに減っていました。

第2位 専修大学 約93%

続きまして第2位、専修大学で前年比約93%ですね。専修大学については、このコロナの中でも志願者の数はあまり減りませんでした。

特に中期・後期の入試において、受験者を伸ばしていたようです。東洋大学中期・後期は減っていたのに、この差は何なんでしょうね。お分かりの方がいたら、コメント欄にてぜひ教えていただければと思います。

第1位 駒澤大学 約105%

最後に第1位、駒沢大学で前年比約105%ですね。関東の有名私立大学のほとんどが志願者数を減らしている中、逆に志願者数を増やしています。

関東の有名私立大学で、他に志願者数を増やしているのは上智大学、立教大学、学習院大学です。この3校が志願者数を増やした理由に関して簡単に説明すると、上智大学と学習院大学については共通テスト利用入試を今年から採用したため、そして立教大学については個別の英語試験を廃止しさらに受験生が受験しやすい日程にしたためだと思われます。

ですが駒澤大学は大幅に入試内容を変更したりはしていません。それではなぜ駒澤大学は志願者数を増やすことが出来たのか。原因の一つとして考えられるのは、駒澤大学は入試前に「4月から原則対面授業」と発表していたことです。

他に4月から対面授業を基本とする旨を発表していた関東の有名大学は、上智大学、明治大学、明治学院大学、武蔵大学などで、どの大学も志願者数は前年度からあまり減っていませんでした。

去年1年間の大学の授業は主にオンラインによる授業だったと思います。コロナ拡大防止の観点からは当然仕方がない措置だとは思いますよ。

しかしうちの塾の卒業生に聞いた話なんですが、その子は、1年間まったくキャンパスに行かずに終わってしまったそうです。それはそれでどうかなと思いますし、本人も保護者の方も「高い学費を払っているのに」と当然思っちゃいますよね。

またオンラインからいつ対面授業に切り替わるか、その時期がはっきりしていない場合、特に地方の受験生にとってはいろいろな面で判断が難しくなります。その点、駒沢大学は4月から対面と受験前にはっきり公表していたので、多くの受験生に支持されたのではないかと思います。

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